好きなこと・小さな興味

先日参加した保育の研修で、ある園の実践発表があり、その園の子どもたちが園庭で遊ぶ様子が紹介されました。トングを握って砂や葉っぱに触れる子。水たまりのまわりに集まり、色々と試している子、その様子をじっと見つめる子。別の場面では、思うように動かない一輪車と何度も何度も向き合う子。

改めて心に残ったのが「名前のついていない遊び」の大切さでした。鬼ごっこやおままごとなどのように、名前のついた遊びももちろん楽しいです。一方で、砂や水、石、木の枝などを手にして「こうやってみようかな」「これはどうなるんだろう」と、自分なりに遊びをつくっていく時間もとても大切な時間です。幸ヶ谷幼稚園の園庭でも、石や木の実を集めたり、しゃがんで砂を掘り続けていたり、そこに水を流していたり、友達の遊びを少し離れたところから見ていたりする姿を、そこかしこで見かけます。一見すると「何をしているんだろう」と思う姿ですが、その子なりに試していたり、昨日とは違う方法を考えていたり、友達の姿から何かを感じ取っていたりします。

私たち保育者が見ているのは、「何に心が動いたのか」「何をやってみようとしているのか」「うまくいかないとき、どうしようとしているのか」ということです。一つひとつの姿から、その子が今何を思っているのかに思いを寄せたり、あえて近づかずに見守ったりすることもあります。そして、「もう少し続けられるようにしてみよう」「こんなものがあったら、また違う遊びが始まるかもしれない」と、次の環境や関わりを考えています。

自由に遊ぶ時間は、ただ過ごしているだけの時間ではありません。子ども自身が遊びを見つけ、つくっていく時間だからこそ、私たち大人も、その小さな「やってみたい」を見逃さないようにしたいと思っています。

「遊戯会」から「わくわくコンサート」へ

こうした日々の保育で大切にしている思いを、行事にもつなげていきたいと考えています。今年度より、これまで「遊戯会」として行ってきた行事の名称を「わくわくコンサート」に変更いたします。これまでの遊戯会では、子どもたちが人前に立つ経験や、友達と力を合わせて一つのことをやり遂げる経験を大切にしてきました。その思いは、これからも変わりませんが、そのうえで日々の保育と同じように、行事の中でも子どもたちが「やってみたい」「楽しそう」と感じる気持ちを、これまで以上に大切にしたいと考えました。上手に見せることだけでなく、子どもたち自身がその日を心待ちにできる行事にしたい。そんな願いを込めて、「わくわくコンサート」と名付けました。

会場はこれまでと同じく神奈川公会堂を予定しており、今年度は学年ごとに開催いたします。内容については、これから子どもたちの姿を見ながら考えてまいります。現時点でわかっている情報は、裏面にてご案内いたします。私たちは、まず目の前の子どもたちの姿から考えることを大切にしています。「わくわくコンサート」も、これから子どもたちと一緒につくっていきます。当日までの子どもたちの姿にも、ぜひ目を向けていただけたら嬉しいです。

副園長 木元健太郎

(こうがやだより2026年10月号より)